働きバチはダンスをして他の仲間に蜜源の場所などを教えると以前お話しました。
では、どのようにしてその場所を覚えているのでしょう?
答えは太陽にあります。
方向を覚える時、太陽コンパスと偏光コンパスの二つを利用していると考えられているようです。
太陽コンパスとは動物がある時点の太陽の位置を基準として、体内の生物時計に基づく時刻感覚により、太陽の動きを補正して一定の方位を知ることを指します。この太陽コンパスはスイスの科学者によりアリを使った実験で発見されたものです。つまり、太陽のある方向を知るだけで巣の場所がわかるのです。
ただし、太陽は動きますので、働きバチは太陽の見える角度を一定に保てるように飛行することが大切です。
また、曇りや雨の日など太陽が出ていない時でも、太陽光に含まれる偏光の向きを利用して方向を認識しています。
これを偏光コンパスと言います。
偏光パターンは常に上空に存在するため、曇りや雨の時に太陽が出ていない場合や大きな木や山に太陽が遮られても、働きバチはこの偏光パターンは常に存在しており、それを利用して方向を確認できるようです。
空の偏光パターンは昆虫のみとてもよく見ることができ、人の眼では見ることはできません。
参考書籍「ミツバチの秘密」著者:高橋純一
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